ぼくが見て感じたスリランカ紹介12

【サマーガーデンレストラン】


 今回は、前回の「コロンボでもホタルが見られる」の中で紹介しました、サマーガーデンレストランの話です。
コロンボにスリランカの人達が友達同士で気軽に立ち寄ってビールを飲んだり、家族で食事をしたりする事の出来るビアガーデンの様な雰囲気の屋外レストラン「サマーガーデンレストラン」があります。ここでは飲み食い出来るだけでなくホタルやリス等の小動物を見る事もできますが、私がお薦めしたいのはスリランカの人達の日常生活を見聞して頂く事です。

 旅行者が地元の方の日常生活を見たり接したりする機会が少ないのはもちろんですが、コロンボに住んでいる外国人も地元の人との日常生活上での接触は、意図して積極的に参加しない限りありません。是非ともサマーガーデンでスリランカの人達の日常生活に接し、出来る事ならば会話する事にチャレンジして下さい。
 
 店はコロンボ7にあるアートギャラリーの近くにあります。周囲は国立博物館やヴィハーラ・マハー・デーウィ公園(通称:シナモンガーデン)等もある静かな地域です。入り口は小さく目立たないので昼間は見つけにくいかもしれません。見つけられても、屋外にあるので昼間は暑すぎるので止めておいたほうが賢明でしょう。昼間は暑いだけで面白い場所ではありません。旅行者の方は、日中はは色々な所に行ってスリランカの事を見たり聞いたりして思いっきり汗をかいておいて下さい、ビールがより一層おいしくなりますよ。

 夕暮れ時には入り口の看板に灯が入りますので遠くからでも目につきます。地理に詳しくない方でも簡単に見つける事ができますので、市内見物の後でシャワーを浴びてから散歩のついでにでもお出かけ下さい。

 ビアガーデンの様な雰囲気と書きましたが、スリランカの方にとっては夕涼みがてら、比較的に安価な価格で友人や家族で食事の出来る食堂といった感じです。スリランカの若いカップルがデートをしている光景もよく見ます、初々しいです。 

 私にとっては仕事の後や休日の夕方にのんびりとビールを飲める場所なので、ビアガーデンと感じました。ローカルスタッフを大勢連れてご馳走しても財布にあまり響かない場所としても重宝しました。たいがいの外国人は、冷房の効いた場所での飲み食いを好みますから、ここには外国人は殆ど来ません。

 私は屋外にいる事が好きだし、自宅から歩ける距離なのでのんびりビールでも飲みたい時にはむしろ好都合でした。この店に来る外国人は、私の他は近所に住んでいる年配の白人夫婦が数組だけでしたのでスリランカの雰囲気を十分に楽しむ事が出来ました。

 それでは、サマーガーデンを楽しむための万国共通のB級グルメ店利用方法を紹介しましょう。この方法はスリランカの人が行く店ならどこの店でもだいたい同じなので応用できますが、先ずは店の雰囲気を確認して下さい、ホテル内にあるような高級な店では通じませんのでご注意下さい。首尾よく店が見つかったら躊躇せずに中に入ってウロウロ、キョロキョロして下さい、席への案内を待つ必要はありません。店の奥の方に歩いて行くうちには、たぶんウェイターが見つけてくれてテーブルに案内してくれます。

 ウェイターに会う前でも、気に入ったテーブルが空いていれば勝手に座っても構いません。屋外にあると説明しましたが、より正確に言うと雨よけの屋根はあります。一つの屋根の下にたくさんテーブルがある場所と、1テーブル毎に独立していて5,6人は座れる場所とあります。地元の人と話をしたい場合は前者を、仲間とゆっくりしたい場合は後者が良いでしょう。
後は注文するだけです、ここには特別に名物といった物はありませんが、私のお薦めはデビルチキン等のデビルと付く食べ物です。デビルとはご想像の通り、とびきり辛い食べ物につけられている名称ですから、辛いのが苦手な方はデビルと付いていない物を注文すれば大丈夫。あとは、メニューを見て想像力を働かせてご自分で決めて下さい。
カレーやサンドイッチ、ソフトドリンク等もありますから、お酒を飲まない方や子供も安心です。但し、カレーはスリランカスタンダードの辛さですから要注意!人間に食べられない物はメニューには載っていませんから心配しないでドシドシ挑戦して下さい。
注文した物が何だか判らなくても、それはそれで楽しみですね、地元の味を満喫して下さい。値段は驚くほど安いので心配要りませんから、なるべく大人数で行って出来るだけ色々な物を注文してシェアして食べる事をお薦めします。但し、安いからと言って食べ切れない程に注文するのはマナー違反ですから止めましょう。

 それから、ビールを頼む時には「すごく冷たいビール」をしつこい程強調する事を忘れないで下さい。さもないと生暖かいビールを持って来る時があります。地元の人の中には体に良いからと言って、生暖かいビールを好まれる方も多くいる事と、単に冷やし忘れていることがあるからです。

 メニューはシンハラ語と英語の両方が用意してありますが、ウェイターの中にはシンハラ語しか話せない人もいます。そんな時は、注文したい物を指差し注文数を指で示してニッコリすれば大丈夫です。隣の席で美味しそうな物を食べているのに、名前がわからない時にも隣を指差してニッコリすればそれでOKです。

 次に、この店に行くときの服装と持参するものです。最初にホタルを見る事が出来ると書きましたが、ホタルが居るくらいですから蚊もいます。デング熱等の心配もあるので長袖、長ズボンの完全武装がベストですが、なにぶんにも屋外なのでこれでは暑くて寛げません。そこで蚊取り線香を持参して短パン、Tシャツで行く事をお薦めします。但し、蚊だけでなくホタルも近くに寄り付かなくなるのが難点です。

 それでは、スリランカでの一夜をお楽しみ下さい。