ぼくが見て感じたスリランカ紹介78 スリランカの鉄道 その3 今回はチケットの購入方法や車内での過ごし方等を紹介しましょう。 乗車時間は長く、車内の快適性も低く、席も自由席のみではありますが、一般的なスリランカ人の日常生活を観察し交流できる可能性があるので普通列車がお薦めです。極論すれば普通列車のチケットは列車が発車する直前まで売っているので簡単に手に入れる事が出来ます。でも、これは地元の鉄道を使い慣れた人の話です。 慣れていないスリランカ人にとっても直前にチケットを購入するのは難儀な事のようなので、シンハラ語を喋れない外国人観光客が普通列車のチケットを直前に購入することはほぼ絶望的な話でしょう。だからと言って、普通列車のチケット購入を諦める事はありません。乗車予定日の早朝に散歩がてら駅まで行って購入すれば良いだけの事です。ついでに、通勤通学列車の到着毎に起こる喧騒を体感してみるのも楽しい事ですし、購入後に宿に戻ってゆっくり朝食を食べ出発時間まで寛ぐのも良いでしょう。 快適な列車での旅をお望みの方には、料金が普通列車の2倍程度しますがインターシティと呼ばれる全席指定の急行列車がお薦めです。キャンディ行きは28日前から、その他は10日前から予約可能です。インターシティの他にも一部の早朝発列車と夜行列車が予約できます。 ターミナル駅のチケット販売窓口は等級毎に窓口が分かれているので、其々の窓口に並んで下さい。コロンボ・フォート駅では、更に行先ごとに分かれているので要注意です。 ターミナル駅以外の小さな駅では窓口は1つしかなく、列車の到着時間の直前にしか開きません。それでも列車はお客がいる限り待っていてくれるので慌てる事はありません。多分、どこの駅の窓口にしろ旅行者はマゴマゴすると思いますが、周囲にいるスリランカ人達が必ず手助けしてくれる事でしょう。 2011年より民間観光会社が鉄道事業に参画し始めています。今のところ自前の機関車が無いので、国鉄のインターシティに1〜2両の革張りのリクライニングシートと個別の冷房等が装備され、食事や飲み物がサービスされる豪華客車を連結して営業をしています。インターシティに連結して運行するので、当然所要時間は同じです。それなのに料金4〜5倍しますが、観光客とスリランカ人富裕層には大人気で予約を取るのが難しくなってきています。 無事にチケットを手に入れる事が出来たら、次は始発駅での乗車方法です。自由席のチケットをお持ちで是非とも席に座りたい方は、必ず30分以上前には駅に着いていて下さい。着いたら先ずは改札所の前にあるボードでホーム番号を確認して下さい。 出発時間の30分ほど前から改札が始まるので、速やかに改札を終わらせてホームに移動し列車の入線を待ちます。列車がホームに入線して来たら素早く列車に乗り込み、席を確保して下さい。前回にも書きましたがキャンディに向かう方は右側の席を確保するのをお忘れなく。 指定席のチケットをお持ちの方は、慌てる事はありませんが15分ぐらい前には駅についてホーム番号を確認してください。あとは出発時間まで駅構内を探検したり、等級毎の待合室をご利用ください。 列車が動き出し、景色を眺めたりしているうちに、車内には旅行客の他にも色々な商売人が乗っている事に気が付くでしょう。飲み物やお菓子、ランチパック、オモチャを持って車内を行き来している人達です。車内だけでなく、駅に停まる度にホームには食料品等を売る人達が集まってきて賑やかになります。 先日TVで、福岡在住のスリランカ人男性が一時帰国して、母校で野球の指導をするという番組が放映されました。この番組の中では、調理用のスライサーを列車内に持ち込んで大根やニンジンを使って実演販売している場面や、鳩笛のような楽器を列車内で吹きながら売っている場面がありました。 車内やホームで物を買う時に注意する事が2つあります。1つ目は食料品に関する事です。 スリランカの人が食べても平気な物でも、旅先で疲れている体には刺激の強すぎる食べ物が多いので十分注意して下さい。ランチパックカレーやお菓子等は油や辛味の強いスパイスを多用した現地向けの味付けなので、一口食べてみて危ないと思ったら食べるのを止めて下さい。周囲の人がお裾分けしてくれる事もあります、断りづらい事ですが同様の注意が必要です。 2つ目はお金に関する事です。スリランカの人は良い人が多いのですが、中には観光客を騙そうとする輩もいます。支払の時には、周囲の人に確認してもらって下さい。恐らくこの人達は、何か旅人の世話をしたくてウズウズしていたでしょうから、商売人の動きを自分の事以上にしっかり見てくれるでしょう。 それでは、良い旅を! スリランカの鉄道風景を楽しみませんか!「Sri Lanka Railroad Scenery」 僕が見て感じたスリランカ・目次へ TOPへ |
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