中国を読む58(番外編) 「ラオス・山の子どもたちに絵本を」

NHK番組「地球アゴラ」(2008年11月16日BS&2008年12月12日総合)で放映された安井清子さんの活動を見て思ったこと 


 NHKの番組※で安井清子さんの活動を拝見しました。

 安井さんの活動は、刺繍絵本の展覧会に伺ったり、「わんりぃ」の記事や著書を読んだりで、情報としてはありました。「安井さん」とは…、「ラオスの子どもたちに、絵本を通じて触れ合い活躍されている方」「絵本の力に手ごたえを感じて、絵本のたくさんある子どもたちの居場所を作るため行動している方」。使えない私の「辞書」の情報はそこまでで、そんな豊かな生き方もあるんだなぁ…と、ぼんやりストップしていました。

テレビの安井さんは、記憶と変わらず素敵な方でした。着実に、その地で受け入れられ消化されていく活動を行っている方の静かな自信と落ち着きがそのまま映っているようでした。1年半前に出来上がったラオス・G村の図書館は、木のぬくもりが伝わってきそうな居心地のよい場所で、そこにはたくさんの子どもが、寝っころがったり、縁側で座ったり、思い思いの姿勢で本に夢中になっていました。足の踏み場もない図書館は、安井さんの言葉を借りると「外の世界の窓」。そう思うと、床にうつぶせになって絵本を見ている子どもたちは、大きな世界を窓から覗き込んでいるよう。

最近、見たい映画で「未来を写した子どもたち」があります。インドの売春窟で生まれた子どもたち、閉塞感に押しつぶされそうになりながら生きる彼らにカメラを渡し、ファインダーから世界を見、表現することを教えた女性カメラマンのドキュメンタリーです。

 窓やファインダーがないと、世の中が歪んで映ったり、敵ばかりに見えたり、もしかしたら世界自体が見えないかもしれない。1冊の絵本、1つのインスタントカメラは、自分と世界をつなげてくれる大切な媒介なんですね。感動しました。 


※放送の様子は「山の子どもたちに絵本を!」でネット検索をするとご覧になれます。



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